【映画】”レオン“ ネタバレ有り 純愛と狂気のストーリー

おすすめ度(☆五つ中) ☆☆☆☆☆

 おすすめの映画ランキングなどによく出てくるこの映画。不朽の名作とされるこの映画が公開されたのは1994年であり、私が生まれるよりも少し前の作品です。簡単なあらすじを見た段階では少女(マチルダ)が殺し屋(レオン)に弟子入りし、コンビとして仕事をしていく話かと思っていました。しかし実際に見てみると、そういった部分もありましたが、なんといっても話のメインはマチルダとレオンの純愛でした。マチルダを演じたのは当時13歳のナタリー・ポートマン。13歳とは思えない大人の色気と13歳らしい子供の無邪気さを使いこなす演技に魅了されました。

 

レオン 完全版 (字幕版)

レオン 完全版 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

あらすじ

ニューヨーク。レオン(ジャン・レノ)は完璧に仕事を遂行する一流の殺し屋。一日2パックの牛乳と肉体のトレーニングを欠かさない彼の唯一の楽しみは、安アパートで自分と同じように根っこを持たない鉢植えの観葉植物に水を与えることだった。彼の隣の部屋に住む12歳のマチルダナタリー・ポートマン)もまた、家族から疎ましがられる孤独な少女。ある日、不気味な男スタンフィールド(ゲイリー・オールドマン)と部下たちが彼女の父親を訪ねて、預けたヘロインをかすめ取った奴がいると言い、明日の正午までに盗んだ奴を捜せと告げて帰る。翌日、スタンフィールドと仲間たちはマシンガンを手にアパートを急襲し、たった4歳の弟も含めてマチルダの家族を虐殺した。ちょうど買い物に出掛けて留守だったマチルダは帰ってみて、何が行われたか気づいた。彼女は涙をこらえながら部屋を通り過ぎると、レオンの部屋のドアベルを鳴らし続けた。突然の訪問者にとまどうレオンに、マチルダはしばらく匿ってほしいと頼む。さらに彼が殺し屋だと知ったマチルダは、最愛の弟を殺した相手に復讐するために、自分も殺し屋になりたいと懇願する。始めは断ったレオンだが、自分の正体を知った少女を殺すことも追い出すこともできず、彼女との奇妙な共同生活を始めることになる。安ホテルに移り住んだ彼らは、互いに心の扉を開き始める。レオンは少女に殺しのテクニックとセオリーを教え、マチルダは彼に読み書きを教えた。2人の間には父娘とも親子ともつかない新しい感情が芽生えていく。初めて誰かのために何かをしたくなったと言うレオンに、殺し屋の彼を育て、仕事の仲介をするトニー(ダニー・アイエロ)は不吉な予感を覚える。そんなある日、マチルダは偶然、スタンフィールドの正体がDEA(麻薬取締局)の汚職捜査官であることを知る。復讐を固く決意した彼女はレオンが留守の間にスタンフィールドを付け狙うが、逆に取り押さえられてしまう。レオンは急いで彼女を救い出すが、汚職仲間を殺されたスタンフィールドは怒り狂う。スタンフィールドはトニーを通じて彼の居場所を突き止め、何百という警官隊を率いてホテルを完全包囲した。レオンは一緒に残ると泣くマチルダを逃がす。少女は殺し屋に愛を告白し、レオンの気持ちも同様だった。傷ついた彼は辛くも外に逃れるが、スタンフィールドに背後から撃たれた。瀕死のレオンの仕掛けた爆弾で、スタンフィールドは爆死した。マチルダはトニーを訪ね、殺し屋として雇ってと頼むが断られる。ひとりぼっちになった彼女は厚生施設に入り、レオンが残したあの鉢植えの観葉植物を庭に植えた。

*MovieWalkerより引用

https://movie.walkerplus.com/mv10926/

 

 

お気に入りのシーン

  • 狂気の男スタンフィールドの一家惨殺シーン
     この映画を名作たらしめたのは、レオンとマチルダ以外にもう一人、ゲイリー・オールドマン演じるノーマン・スタンスフィールド存在が非常に大きいだろう。この男は麻薬捜査官でありながら、同時に麻薬密売組織のトップでもあるという最悪の二足のわらじを履いている。序盤、マチルダの家族はこの男によって皆殺しにされるのだが、白昼堂々人を撃ち殺していくその姿はまさに悪魔。特に好きなシーンは、薬の入ったカプセルを噛み砕きラリって覚醒するシーンと、マチルダの父を見つけて指揮者のような素振りで近寄っていくシーン。これらのシーンのスタンスフィールドの狂気ぶりは必見です。

  • チルダが命をかけてレオンに愛を伝えるシーン
     弟を殺された復讐をレオンに依頼するマチルダ。しかしマチルダには普通の生活を送ってもらいたいと考えているレオンは「復讐は良くない、人を殺してしまうとすべてが変わってしまい取り返しがつかなくなる」とマチルダに復讐を諦めさせようとします。一方復讐に燃えるマチルダはそんな正論を言われても納得ができません。「そんなことどうでもいい、私が欲しいのは愛か死よ」と言って、レオンに対しロシアンルーレットを仕掛けます。私が勝てば生涯レオンと共に生きたいと伝えるマチルダ。しかしレオンには弾の装填音でマチルダの敗北(=死)が分かっていました。私が死ねば悲しむかと問うマチルダに対し、レオンはいいやと冷たく言い放ちます。それが本心ではないとマチルダも気付いていたとは思いますが、いいやと言われた時のマチルダの悲しげな表情は必見です。愛していると伝え引き金を引くマチルダ。とっさに銃口を逸らすレオン。今まで一人で生きてきたレオンにとって、もはやマチルダがかけがえのない存在になっていることがよく分かるシーンです。

  • 追い詰められたレオンとマチルダの別れのシーン
     スタンフィールド率いる数百の警官隊の猛攻に追い詰められ、マチルダだけでも逃がそうとするレオン。当然マチルダは一人で逃げることにを拒否しますが、レオンは自分一人なら何とか逃げ切れると説得します。しかしマチルダは「気休めはよして、死ぬ気なの?」と言って離れようとしません。対しレオンは「君は俺に生きる望みをくれた。大地に根を張って暮らしたい。独りにはしないよ。」と言ってマチルダを送り出します。互いに愛を伝え別れる二人。この後の、初めて出来た守りたい人を命がけで守る覚悟を決めたレオンが、雄叫びをあげるシーンがすごく好きです。

感想

映画としては構成的に必要だったのかもしれませんが、私はレオンが死んでしまった事実を受け入れられませんでした。マチルダと幸せに暮らしてくれると思っていたのに…。レオンとしては、生きる望みであるマチルダを救えて幸せだったでしょうか。そうであるならいいのですが。

チルダはその後どうなったのでしょうか。レオンの後を継いで殺し屋になったのでしょうか。映画では、レオンが大事に育てていた観葉植物を大地に植えたシーンで終わりました。レオンは観葉植物を大事な友として大切に育てていました。大地ではなく植木鉢の中にしか根を張ってこなかったこの観葉植物は、大切な友であると同時に、一般社会の中で生きずに独りで生きてきたレオン自身を表していました。その観葉植物(レオン自身)を大地に植えてあげることでレオンの望みを叶えてあげたのでした。レオンの望みを叶えてあげたマチルダがその後殺し屋になったとは思えません。なぜならマチルダが殺し屋になることをレオンが望んでいなかったからです。おそらく大地に根を生やしたレオンと共に生きていったのでしょうね。

 

まとめ

まだ見たことがない方は是非一度観てみることをおすすめします。見終わった後、あなたはきっとレオンとマチルダ、そしてスタンスフィールドの魅力に取りつかれているでしょう。